社会・環境精神・感情2026年4月24日 21:008分で読める

「スマホを置く」だけで思いやりが育つ?共感力を保つためのシンプル習慣

会話中のスマホ操作「ファビング」が、共感力や思いやりある行動に与える影響とは。イスラエルの研究チームによる最新調査から読み解きます。

スマホを置いて会話する人々

3分でわかる!この記事の要点

結論

会話中にスマホを見ないようにすることで、相手への共感や親切な行動(向社会的行動)を保ちやすくなる可能性があります。

理由

スマホの誘惑を断ち切る「自己コントロール」と、相手の感情を読み取る「共感力」が、私たちの思いやりのある行動を支えているからです。

アクション

誰かと一緒にいる時はスマホをバッグにしまい、目の前の相手との時間を大切にしてみましょう。

スマホを置いて、目の前の人との時間を楽しもう

会話中、ふとスマホに目を落としてしまう。相手の話を聞いているつもりでも、どこか集中しきれていない――そんな経験はありませんか?

友人とのランチや家族との夕食の最中、テーブルの上のスマートフォンが光り、つい画面を見てしまうことは現代社会の「あるある」です。しかし、この小さな行動が、私たちの「他者への思いやり」に影響を与えているかもしれないという予備的な証拠が報告されました。

イスラエルの研究チームによる最新の調査によると、会話中にスマホを操作する習慣が、他者の気持ちを理解する「共感力」や、人に親切にする「向社会的行動」の低下と関連している可能性が示されています。この記事では、デジタルデバイスとの関わり方が私たちの心にどのような影響を与えるのかを紐解いていきます。

約600人の調査で見えた、スマホと「思いやり」の関係

誰かと一緒にいる時にスマートフォンを操作する行為は「ファビング(Phubbing:PhoneとSnubbingを掛け合わせた造語)」と呼ばれています。このファビングが私たちの心理に与える影響について、イスラエルの研究チームが合計582人の成人を対象に調査を行いました。

調査の主な結果

調査の結果、ファビングの頻度が高い人ほど、他者に対する「向社会的行動(困っている人を助けたり、思いやりを持って接する行動)」が少なくなる傾向があることが確認されました。

なぜそうなるのか?2つのステップ

1

自己コントロールの低下

目の前に人がいるのにスマホを見続けてしまうという行為は、目の前の誘惑を我慢する「自己コントロール」が低下している状態です。

2

共感力の低下

スマホに注意が向くことで相手の表情や声のトーンといった重要なサインを見逃してしまい、相手の感情を自分ごとのように理解する「共感力」が働きにくくなります。

ファビングが思いやりを減らすメカニズム

スマホを見る

自己コントロール
が低下

相手の感情に
気づく(共感)

親切な行動
(向社会的行動)

※スマホを見ることで、このポジティブな連鎖が途切れてしまう可能性があります

【研究の限界について】

統計的な分析においてこれらの関連性は「比較的弱い」ことも明記されています。スマホを見たからといって一瞬で冷たい人間になるわけではありません。しかし、日々のコミュニケーションの中で少しずつ「共感のすれ違い」が蓄積していく可能性を示す、無視できない初期の証拠(プレリミナリー・エビデンス)と言えるでしょう。

今日から実践できる具体的な対策

より豊かで思いやりのある人間関係を保つために、今日から少しずつ始められる3つのアクションをご紹介します。

対策 1

食事中や会話中はスマホをバッグにしまう

テーブルの上にスマホがあると、通知が来るたびに意識が削がれ、自己コントロールが必要になります。大切な人と過ごす時間は、物理的にスマホを見えない場所にしまってみましょう。

ポイント:「見えないところに置く」だけで、スマホへの注意が自然と減ります。

対策 2

通知音やバイブレーションを一時的にオフにする

音や振動は私たちの注意を強く引きつけます。一緒にいる相手との時間を最優先にするために「おやすみモード」などを活用し、目の前の会話に意識を向けやすい環境を作りましょう。

ポイント:「おやすみモード」は1〜2時間の設定でも十分効果的です。

対策 3

相手の目を見て、しっかりと相槌を打つ

スマホから目を離したら、相手の表情を見ながら話を聞いてみてください。あなたが真剣に話を聞いてくれているという姿勢そのものが、相手への共感と思いやりを形にします

ポイント:アイコンタクトは「あなたの話を大切にしている」という最も強いメッセージです。

まとめ

スマートフォンは私たちの生活を便利にしてくれますが、他者への温かい思いやりや親切心は、画面の中ではなく現実の対話の中に存在しています。

今回の研究が示すように、関連性は弱くとも、スマホを置くという少しの工夫が、私たちの共感力を守る手助けになるかもしれません。

ぜひ次回の食事やカフェでの時間には、スマホをバッグにしまい、大切な人との豊かな時間を心ゆくまで楽しんでみてください。

「スマホを置く」という小さな選択が、あなたと大切な人との関係をより豊かにする第一歩になります。

※効果には個人差があります
※本記事は情報提供を目的としており、医師の助言や治療に代わるものではありません。

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